カシメ・ハトメ専門店パーツラボ

アイレットを使って作るカフェカーテン

アイレット35を用いて制作されたカフェカーテン

コントラストの高い華やかな布地に、真鍮の控えめな金色がアクセントとなって、とても素敵なカフェカーテンに仕上がっています。 これは実は当店お客様がアイレット35を使って作成されたの作品。 素晴らしい仕上がりのため、カフェカーテン作成例としてご紹介させていただきます。

お客様であるS.C様がつくられたカフェカーテンをご紹介
S.C様、まことにありがとうございました。

このような素敵なカフェカーテンを作りたいという方も多いかと思います。 当店にも「オリジナルのカフェカーテンを作りたいけれど、何をしていいかわからない」というお声をよくいただきます。

実際、このように素敵な作品は難しいかもしれませんが、幾つかポイントを抑えていただくことで、制作のイメージは湧くかと思います。 まずは以下の点をクリアにしていただくことをお勧めしています。

  1. カフェカーテンをどういった場所に使うか(日光がよく当たる・水濡れする 等)
  2. 上記より、カーテン生地はどういったものがいいか(その生地は重い・薄い・ほつれやすい 等)
  3. 上記より、カーテンを支えるポールはどういうものがいいか(耐荷重量・そうしたときの太さ 等)

上記をしっかり決めた上で、カーテンの仕様を決定していきます。

パーツラボのアイレット一覧に戻る

カフェカーテンの種類とタイプ

カフェカーテンを「カーテンレールを使わないカーテン」と仮定したとき、制作の仕様はカーテンになる布と、ポールの関係によって、幾つか仕様の異なるタイプを考えることができます。

1 カーテンとなる布の端を折り返しトンネル状に縫い、ポール用の通し穴を作る 布、レースにお勧め
2 リボンや紐でロープのような輪を作り、縫い足してポール用の通し穴にする 薄手・軽めの布、レースにお勧め
3 クリップなどの金具を付けて布を吊る 紙、樹脂(プラ)にお勧め
4 カーテンに穴をあけて大きいハトメで補強し、ポール用の穴を作る しっかりした厚みのある布にお勧め

ただの目隠し用のカフェカーテンであれば、布を縫い付けてロープ用の輪をつくったり、通す穴を作る(上記表の1と2)でも十分と当店は考えます。

しかし、たとえば開け締めを頻繁にする場所である場合などは、(2)の「輪を作り、縫い足してポール用の通し穴にする」方法などは避けた方がよいかもしれません。 軽い力でも、カーテンの布とポールの接点には多くの摩擦がおこり、だんだん布やリボンがヘタれてくるためです。

逆に(透けないような)しっかりした厚みを持つ布でカーテンを作る場合、大きいハトメ金具の利用が検討対象に入ります。 布の重みに負けないポール用の穴を確保する必要があるためです。

普通に考えれば、わざわざ大きいハトメ(アイレット)を使うとなると、全体のコストがかかるものです。
それでもカフェカーテンにハトメを使わねばならない状況は、

  • 部屋の仕切りになるような大きいカーテン地の場合
  • 透けないシッカリした厚みのあるカーテン地の場合
  • 透明の樹脂シートなど、糸をつかった縫製がしにくいカーテン地の場合

以上のようなものが考えられます。ハトメ金具を使うことで、縫製しにくい対象を留めたり、だんだん崩れてくるであろうポール用の穴を予め補強する事ができます。

パーツラボのアイレット一覧に戻る

カフェカーテンにあったハトメの選び方

壁に取付けたポールにカーテンを通してらっしゃいます。

どうしてもカフェカーテンにハトメを使う必要ができた場合、どういう基準でハトメを選べばいいのでしょうか?

S.C様のカフェカーテンは、使っている通すポールの太さハトメの穴の直径を非常にバランス良くお選びいただています。 無理なく程よい大きさで、オープンする際もクローズする際もユーザー様がストレスなく使える仕様にされています。

ハトメは大きければ大きいほどいいのか?というと、そういう訳ではありません。

カフェカーテンに使う大きいハトメ(アイレット)は、以下の点を意識して選んで頂くと良いと思います。

  • 表記されているハトメ・アイレットのサイズの各部分名称
    ハトメの「内径」はポールの太さに合ったものか?
  • ハトメの「高さ」はカーテン取付け部分の合計厚みより+2~3mmは長いのものであるか? (端を折って二重にする場合は、布地の本来の厚みの二倍にした値で確かめてください。三重にする場合は三倍です。)
  • (真鍮かアルミか)自分が取付けられる材質であるか?

大きくなればなるほど、ハトメは取付けに力が必要となります。真鍮は非常に高級感があるのですが、その分アルミよりしっかりした硬さがあります。 実際に取付けいただいたS.C様からは「今回使わせていただいた真鍮のハトメは、アルミに比べて取り付けに力が要りました」とお声いただいています。

ハンドクラフトは「手工芸」です。誰でも道具があればスグにきれいなものができるという訳でなく、何度か練習するつもりでトライしてください。

パーツラボのアイレット一覧に戻る

大きいハトメを取り付ける際のよくある質問

以下はカフェカーテンについて当店にいただいたご質問の一例をご案内します。

カーテン地が思ったより薄めなのですが、アイレットの利用は不向きでしょうか?
カーテンにしようと考えられている布地が少々薄くても、アイレットをご利用される方はいらっしゃいます。 逆に薄い布だからこそ(ポールを行ったり来たりさせるため)上の通し穴の部分がどんどん擦り切れていくことを想定し、補強具が必要と考えられるためです。
薄すぎてアイレットが余るのでは…とお考えの場合は大きいアイレットを超薄手のものに取り付けるとどうなるか?をご参考にしてください。 少々薄い場合は何度か試し打ちをして、仕上がりを確かめ、必要であれば芯材のご利用を考えていただくと良いでしょう。
アルミ製か真鍮製かで悩んでいます。打ちやすいのはアルミ製だそうですが…
カラーバリエーション、金属としての質感の良さで言えば真鍮です。取付けた後の製品のクオリティがグッと上がります。 難しくても美しいものを作りたいという場合は真鍮製のアイレットがお勧めでしょうか。 アイレット38以降は少々難しいものの、アイレット35ぐらい迄でしたら、さほど力がない方でも何度か練習することで打てた・とご報告いただいています。
逆にアルミをお勧めするのは、製品を軽く仕上げたい場合、超薄い材質の場合、海辺で使う場合です。 (あまりカフェカーテンではないのですが)海水に浸かる可能性がある製品には、ひろくアルミ製の金具をお勧めしています。
ハンドプレス機を使うと非常に安定して取付けできるものの、アイレット32より大きいハトメは構造上の問題で打駒がつくれないため、どうしても手打ち工具をお使い頂く必要があります。 初めて手打ち工具を使う方は、手打ち工具を使ったハトメの取付け方をご参考にしてください。
カフェカーテンに一番多く使われているサイズはどれでしょうか?
わかりません。
全く仕様が決まってないのであれば、以下の流れでお決めいただくのが自然かと思います。
  1. 取り付ける位置や用途、大きさ、かかる荷重を考えてポールを選ぶ
  2. そのポールの太さから逆算してハトメの穴の内径を選ぶ
カーテン地を送るので、ハトメを打ってもらえませんか?
お断りしております。
前述のとおりハンドクラフトは手工芸です。 単純にハトメを打つ・といっても上手い下手があり、 製品としてきちんと仕上げる責任が負えませんので、私どもでは全て辞退させていただいています。

以上を参考にして仕様を決定し、必要であればポールの太さにあったアイレットをご利用ください。 もともとカフェ・カーテンは自由度が高いところが魅力です。 アイディア次第で千差万別の製品づくりが可能ではないでしょうか。

パーツラボのアイレット一覧に戻る