カシメ・ハトメ専門店パーツラボ

ハンドプレス機を使ったバインダー金具の取付け

ハンドプレス機によるバインダー金具取付けについて

バインダー金具の取付けは、特殊なカシメ打ち棒で打っている場合が多いです。
しかし実際には強く打ち過ぎて金具を潰してしまう方も少なくなく、当店へ「ハンドプレス機でバインダー金具は取付けられますか?」というご質問をいただきます。

結論を先に言うとハンドプレスによる取付けは可能です。

ただカシメを使う場合、頭と足を逆(※1)になります。しかしこの「逆になる」のさえ問題ないのであれば、カシメや中空リベットの手打ちに慣れてない方には(力加減や仕上がりといった面から)ある程度お勧めできます。 ※1:そのため片面カシメではなく両面カシメを使います。この件については後述します。

ハンドプレス機でバインダー金具を取り付けた時、下駒の丸い跡がついてしまう事があります またハンドプレス機で留めた場合、(表紙の材質によっては)表紙に丸い跡がつく場合があります。 画像は、マット加工をした合紙にバインダー金具を取り付けるカシメを打ったものですが、カシメの周りにうっすら円形の跡がついているのが分かるかと思います。
これはハンドプレス機の下駒の跡がつくためで、表紙の材質によって程度が異なります。

当ページでは手打ちんの場合との違いを説明しながら、ハンドプレス機を使ったバインダー金具の取付けについてご説明します。

  1. 取り付け可能な条件
  2. 取付け金具の選び方
  3. ハンドプレス機を使ってバインダー金具を取り付ける作業の流れ

ハンドプレス機でバインダー金具を取り付ける条件

ハンドプレス機を振り下ろしたときのリングと上駒の位置関係 取付け穴の位置とリングの距離 まずご留意いただきたいのが、取付け金具の穴からリングまでの距離が十分離れているかどうかです。ビス止め式のバインダー金具には穴があいており、その穴の中心から最低8mm以上離れているかご確認ください。
もし8mm以上離れていないと、リングに当たってハンドプレス機の上レバーが振り下ろせません
しかし当店で言えば、リングと取付け穴の距離が非常に近いミニバインダ-5穴金具F120-5-15R-15SRでも8mm以上離れていますので、普通のバインダー金具であれば問題ない事が多いです。しかし念のため作業前にご確認ください。

また前述のとおり、表紙の材質が、上から圧を受けて丸い下駒の跡がつく場合があります。 形などが残りやすい材質の場合は注意が必要です。

バインダーの取付け金具の選び方

当店、バインダー金具の取付けには大カシメ中空リベット片ネジ式ビスをお勧めしています。

大カシメ 中空リベット 片ネジ式ビス
大カシメ 中空リベット 片ネジ式ビス
  • 二つのパーツで挟み込んで留める
  • 工具が必要
  • 取り付けると外れない
  • 鉄製・真鍮製など入手しやすい
  • 一つのパーツで留める
  • 工具が必要
  • 取り付けるとシッカリ固定し外れない
  • 市販バインダーによく使われる
  • 二つのパーツで挟み込んで留める
  • 工具が不要
  • ネジ式なので何度でも取外し可
  • 表紙とバインダーの厚みに厳密

中空リベットは工具が必要ありませんので、今回は説明から割愛します。
以下、ハンドプレス機を使ってバインダー金具を大カシメ両面で留める方法と、中空リベットで留める方法をご説明します。

ハンドプレス機を使ってバインダー金具をカシメで留める方法

両面カシメと片面カシメの違いは、足にあります。頭は共通ですが、足傘の形状が異なります。穴の開いている方が片面カシメ足です。 まずカシメでバインダー金具の取付けする場合、片面カシメを使うか・両面カシメを使うかで大きな違いがあります。

既存のバインダーファイルが片面カシメで留めている場合、表紙側に出ている丸釦の多くは非常にフラットな仕上がりをしており、バインダー内側に出ているカシメ傘には穴があいています。 既存ファイルの留め金具に穴があいれば片面カシメの可能性が高く、以下の画像のような仕上がりになっている筈です。
バインダーの留め金具が片面カシメだった場合の表紙側 バインダーの留め金具が片面カシメだった場合の内側

尚この片面カシメの打付けには、普通の大カシメ手打棒ではなく、専用の特殊な手打棒を使われています(※2)
※2:この手打ち棒がご入用の方はカシメとセットで販売しますので、お手数ですが見積りお問い合せください。

ご注意いただきたいのは、構造上、片面カシメを使ったバインダー留めは、ハンドプレス機はできないということ。
ハンドプレス機でバインダー金具を打つ場合は、片面カシメは諦め、両面カシメで打つことになります。 上記の画像のようにはならず、両面カシメは、背表紙側もバインダー内側も丸釦が出ます(仕上がり例:バインダー金具を両面カシメで打った場合)。
そして通常の片面カシメをつかった場合の打ち方とは逆に、カシメ足が表紙側にでて・バインダー側にカシメ頭が出るという頭と足が逆の構造になります。

  1. まず表紙の厚みを測ります
    バインダー金具の取付け穴を既に開けて頂いてます
    では「ハンドプレス機をつかったバインダー金具の留め方」本題に入ります。重複しますが、両面カシメを使って留めます。
    今回はA4バインダー合紙表紙を元に説明します。測ってみたところ、この合紙の厚みは約3.8mmでした。 まず表紙の厚みを測ります
  2. 次にバインダーの取り付け穴付近の厚みを測ります
    次にバインダー金具の取り付け穴付近を測ります。バインダー金具の厚みは製品によって大きく異なりますので、この2工程は必ず行ってください。
    今回取付けする4穴式のA4サイズDリングは、留め金具を通す部分の厚みは約0.5mmでした。
    先程の表紙の厚みとこのバインダー金具の通す部分の厚みを合計すると、
    (表紙の厚み:約3.8mm)+(バインダー金具の厚み:約0.5mm)
    =対象物の厚み:約4.3mm
    両面カシメで何かを留める場合、取り付ける対象の厚み+3mm程度の足の長さの製品を選びますので、今回は4.3+3=7.3mmとなり、少なくとも7mmより長いカシメ足の製品を使う必要があります。 故に今回は、大カシメ両面並足(足の長さ9mm)を選び取付け作業に入ります。
    厚み合計4mmまで厚み合計6mmまで厚み合計8mmまで厚み合計9.5mmまで厚み合計11.5mmまで
    大カシメ両面短足 大カシメ両面並足 大カシメ両面長足 大カシメ両面中長足 大カシメ両面超長足
  3. バインダーの表紙の表面からカシメの足を差し込みます
    カシメの足をバインダーの表紙の表側から差込ます。
    今回は大カシメ両面並足を使っていますので、2mmぐらい足が余分に出ている筈です。
  4. バインダーを挟んで、カシメ頭を被せます
    バインダー金具を挟む形で、カシメの足に頭を被せます。
  5. ハンドプレス機に(今回は両面用の)大カシメ打駒をセットします
    お持ちのハンドプレス機に大カシメ両面用打駒をセットします。
  6. バインダー一式をハンドプレス機にセットします
    先程の大カシメ両面並足で挟み込んだしたバインダー一式(表紙+カシメ+バインダー金具)を、ハンドプレス機の下駒の上に乗せます。
  7. ハンドプレス機の下駒の上にバインダー金具を留めているカシメ頭がセットされているか位置を調節します
    このとき、表紙おもてに出ている大カシメ両面の足傘が、ハンドプレス機の下駒のうえにきれいに乗って、ズレが無いようポジションを合わせてください。
    下駒は大カシメの足傘に合うよう凹んでいますので、手触りで分かります。
  8. 位置を調節し、ハンドプレス機レバーを振り下ろします。
    ハンドプレス機のレバーを下ろします。
    手打ち棒と異なり、大きな音はしませんが、余っていた2mm程の足が「グッ」と縮む手応えがあります。
  9. 打ち上がった時のバインダー内側の方の金具(仕上がり)
    レバーを上げると打ち上がったカシメ頭が出てきます。片面カシメを使ったときと異なり、バインダー金具の内側の留め金具が丸釦になっていることがわかります。
  10. バインダー金具を片面カシメで打った場合と異なり、バインダー内側にも丸釦が出ます。 また表紙に出るカシメ足は、片面カシメを使って手打ち棒で打った時より、丸いカーブを崩さずぷっくりした仕上がりとなります。
    バインダーの留め金具が両面カシメだった場合の表紙側 バインダーの留め金具が両面カシメだった場合の内側
    構造的には、足側が表紙に出て、頭側がバインダーの内側に出ますが、取り付けてしまえはどちらがどちらかは分からないのではないでしょうか。 ただ片面カシメの場合とは、頭と足が明らかに逆になっています。

以上がハンドプレス機を使って、バインダー金具を両面カシメで留めた時の作業の流れです。

ハンドプレス機を使ってバインダー金具を中空リベットで留める方法

次にハンドプレス機を使ってバインダー金具を中空リベットの留める流れを説明します。 中空リベットは市販のバインダーファイルにも多用されており、無駄なくシッカリ留まりますので、当店でもお勧めしています。

  1. ハンドプレス機に中空リベット4mm用の打駒をセットします
    お持ちのハンドプレス機に中空リベット4mm用打駒をセットします。
    中空リベットの打駒はカシメと全く構造が違うため代替ができません。(どちらかというと構造はハトメ打駒に近いです)
  2. 表紙側に中空リベットの傘がくるようにして足を差し込みます
    バインダー表紙の表面から、中空リベットの傘が表紙に出るよう足を差し込みます。
    今回は表紙の厚み+バインダー金具の厚み合計が4.3mmですので、中空リベット4×6を使いました。
    ※(表紙の厚み:約3.8mm)+(バインダー金具の厚み:約0.5mm)=対象物の厚み:約4.3mm
    厚み合計1.5mm程度厚み合計2mm程度厚み合計4mm程度厚み合計8mm程度厚み合計11mm程度
    中空リベット4×3.5mm 中空リベット4×4mm 中空リベット4×6mm 中空リベット4×10mm 中空リベット4×13mm
    中空リベットは金具単体で使うため、カシメよりも余分な足の長さが必要ありません。最低+1.5mm程度の余分があればうまく留める事ができます。 また少々長すぎても(アルミ製ですので)柔らかいためよく伸びて、きれいに収まる場合が多いです。
  3. 下駒の上にバインダー金具をセットします
    下から[中空リベット]-[ファイル表紙]-[バインダー金具]と順番に重なっているセットを、先程の打駒をつけたハンドプレス機の上に乗せます。 中空リベット用の打駒も、下駒が凹んでいますので、リベットの傘がピッタリと収まります。
  4. 位置を調節し、ハンドプレス機レバーを振り下ろします。
    ハンドプレス機のレバーを下ろします。
    大きな音はしませんが、「グッ」と縮む手応えがあります。
  5. 打った中空リベットはこのような仕上がりになります
    中空リベットが打てました。 表紙から出ていた余分な足先部分が均一に伸びて輪をつくり、バインダー金具の穴より広がって堰き止めていることがわかります。
  6. 中空リベットの仕上がりは以下のとおりです。
    バインダーの留め金具が中空リベットだった場合の表紙側 バインダーの留め金具が中空リベットだった場合の内側
    カシメと違い、一つのパーツで完結させます。軸径が4mmのためあまりカチャカチャいわず、キチッと留まります。

このリベット傘の部分に「点塗り」と呼ばれる塗装を行ない、ファイル表紙と金具の色を合わせることもできます。 当店でも点塗り塗装は可能ですので、ご希望の方はお手数ですが、加工予定するリベットの数量と希望の長さをを明記のうえお問い合せお見積ご依頼ください。

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